自称インテリカルチャー人間が動物園の見学して喜んでるみたいな感じ

たぶんこれもツイッターで見かけて読みました『薬を食う女たち』。

率直な感想、やな感じ。
インタビュイーたちのことを舞台装置として利用してなんとなく一冊書きましたみたいな感じに思えた。

それだけ「センシティブ」なテーマを扱ってる!のかもしれないし、新しいことをやり遂げた!のかもしれませんけど……。
書かれてる側(インタビュイーたち)ももしかしたら「こんな今までなかった形のキラキラの本の主人公になれて嬉しい!この世の全員が主人公!」のかもしれないけど、嬉しければいいのか?悲しくなければいいのか?恥ずかしくないのか?恥ずかしいって何?
「踏み越えていく」みたいな大層なことを言う割には多くの女性の人生を陳腐な5分にまとめてなんとなく1冊にまとめてカルチャー人間たちが見物していくしそこからはなにも生まれないし誰も幸せになれないし健康的でないよなみたいな感じがしてる。

ちょうどこれ読んでるのと同じときに、農林水産省が主催してる「聞き書き甲子園」というものの存在を知りました(教えてくれた友人~ありがとう~)。
www.kikigaki.net
高校生が農林水産系の名人に会いに行き、インタビューをし、聞き書きにまとめるという企画でした。
その際、聞き書きについて「聞き書きとは」「どうまとめるか」「話の聞き方のコツ」「やっていいこと悪いこと」など、きちんと高校生向けにレクチャーがあって、その内容がとてもいいなって思ってたんです。
言ってないことは書かないとか、関係ない話も聞くとか、そういう基本的なことなのですが、「相手を尊重する」ということがベースにある気がしてとてもいいなと思ったんです。

その展示みて、あ~農林水産省がこれを20年続けてるのって素晴らしいことだ素敵なことだなって感動して、読み進めていたこの本のことが頭に浮かんで、人を尊重するってどういうことなんだっけとか、いろんなことがどんどんわからなくなってます。

この本のことも思い出した、セックスワーカーの方々と取り巻く様々、業者や客や福祉や社会のことを取材して書いてる本なのですが、嫌な感じなどは全くせず、なんなんでしょうね。
読んだのがたぶん1年くらい前なのでまた読み返したら思ったことをなにか書こうかなって思います。